ムギノタビのものがたり
ムギノタビは、兵庫県豊岡市にある店舗のないパン屋です。
元々パンの修行をしている中でポストハーベスト問題の無い国産小麦粉に興味を持ち、
国産小麦専門のパン屋や、国産の有機スペルト小麦・国産小麦粉・海外の有機小麦を幅広く扱うパン屋などで
10年以上修行してきました。
その中で実感したのは国産小麦の自給率の低さと、
その背景に海外産の小麦との栽培条件の違いによる低アミロ等の問題が起きやすく、
生産者の方はもちろん、パン屋の側でも小麦の特性をよく知って対処しないといけない難しさがあることでした。
そして家族の転勤で移住した豊岡で
ただでさえ自給率の低く栽培の難しい小麦を有機農法で作っておられる中務ファームさんの畑を見学させて頂き、
この豊かな大地で育った貴重で美味しい小麦や野菜を使ってパンを作りたい、という思いが生まれました。
2022年初めに卸のご縁をいただいたことからレンタルキッチンで製造を始め、
地元のお店での販売やイベントへの出店をしてきました。
そして2023年に工房が完成し、
オンライン販売も始めることとなりました。
工房での再始動をきっかけに、これまでも少しずつチャレンジしてきた廃棄野菜・規格外野菜の活用に力を入れていきます。
詳しくは下の『ふぞろいな野菜たち』にて。

畑から食卓へ
ムギノタビで使用している小麦は豊岡産の有機小麦や、日本各地の国産小麦です。
畑で大切に育てられた麦たちは、
挽かれて粉となり、ムギノタビに来て、
パンや焼き菓子となってお客様へと届けられます。
ムギノタビでは、生産者さんの思いを受け取り、
お客様により喜んで頂ける形でお渡ししたいと思い、日々作っております。
パンや焼き菓子を通して ″麦の旅″ に思いを馳せていただけたら幸いです。

ふぞろいな野菜たち
ムギノタビでは、豊岡市のある但馬地域や周辺地域の無農薬や減農薬の野菜を使用しています。
豊岡市では『コウノトリ育む農法』という環境に配慮した栽培方法が定着しており、
身近に有機農家さんも多く居られます。
買わせていただいている農家さんとのやりとりの中で、
規格外でお店に出せない野菜や廃棄になってしまう野菜を使ってもらえないか、
とお声をかけて頂くようになりました。
手間暇かけて育てられた野菜が、多くできすぎたり形が不揃いなばかりに捨てられてしまうのはしのびなく、
少しでもお力になれればと、商品に使っています。
野菜を混ぜ込んだチャバタやベーグル、キッシュやケークサレなどが定番です。
形が悪くて処理に手間はかかるけれど、変わらず美味しい野菜。
そんな野菜の味をできるだけ活かすようにしています。
特にベーグルは野菜嫌いのお子さんでも食べてくれる、という嬉しいお声も頂いており、
季節ごとの野菜を使ったものをオンライン販売しています。
ぜひお試しください。